退職代行の時代、高校現場でできる「労働トラブル予防教育」とは

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仙台市内の高校教師を対象に講演を開催― 辞め方よりも、“困らない力”をどう育てるか ―

アディーレ法律事務所は、2026年2月17日(火)、宮城県仙台市宮城野区で開催された「先生フェス2026」にて、高校卒業後に就職を控える生徒を持つ教職員約20名を対象にした「労働トラブル予防教育」に関する講演を行いました。

近年、若年層を中心に「退職代行サービス」の利用が急増しています。本講演では、退職代行の実態に加え、新社会人が直面しやすい労働トラブルやハラスメントへの対処法について、法律家の視点から解説しました。



【実施概要】

「退職代行の時代に、高校現場でできる労働トラブル予防教育」

日時: 2026年2月17日(火) 14:30~16:30
場所: イベントホール松栄(宮城県仙台市)
対象: 仙台市内の高校教諭(主に進路指導・クラス担任) 約20名
講師:島田さくら弁護士(東京弁護士会所属)


講演の背景:なぜ今、高校現場で「労働教育」が必要なのか

高校を卒業してすぐに社会に出る生徒にとって、最初の職場でのトラブルは、その後のキャリアや精神衛生に多大な影響を及ぼします。しかし、現場の先生方からは「退職代行について生徒にどう教えればいいのか」「労働基準法の具体的な守り方を伝えきれない」といった悩みの声が多く寄せられていました。

本講演は、生徒たちが「不当な扱いに泣き寝入りしない力」と「適切な相談先を選べる知識」を身につけられるよう、指導者である教員への情報提供を目的として開催されました。


講演の主なトピックス

1. 「退職代行」の正体と適切な利用

民間業者と弁護士の違い: 交渉権の有無など、法律上の権限の違いを解説。

退職のルール: 「2週間前までの申し出で退職可能」という民法の原則や、引き留めに遭った際の法的根拠を紹介。

2. 若年層が巻き込まれやすいトラブル事例

雇用契約の罠: 「業務委託契約」として働かされるケースや、求人票と異なる条件での採用、正社員登用の未履行など。

賃金と休憩: 各地域の最新「最低賃金」の確認方法や、残業代・休憩・有給休暇に関する法的な権利。

3. ハラスメントへの初動対応

パワハラ・セクハラの定義: 実際の裁判例(T菓子店事件等)を引き合いに、慰謝料の相場や企業の責任を具体的に提示。

証拠の残し方: 感情的な日記ではなく、「いつ・どこで・誰に・何をされたか」という事実を記すメモや録音の重要性を指導。

4. 先生方へのアドバイス:生徒に何を伝えるべきか

「入社時の書類は必ず保管する」「労働条件の矛盾にはメールやLINEで形を残す」といった、明日から使える具体的なアドバイス。


講師:弁護士 島田さくらのコメント

退職代行はあくまで最終手段です。大切なのは、生徒たちがトラブルに直面した際、自分で解決の糸口を探せる、あるいは適切な窓口(労基署や弁護士)に相談できる力を養うことです。

特に新社会人は『形式的な契約だから』という言葉に騙されがちですが、法律は労働者を守るために存在します。先生方を通じて、生徒さんに『自分の身を守る武器としての法律知識』が届くことを願っています。



本イベントの模様は2月20日放送のKHB「ストレートニュース」で放送されました。



「子どもたちを守る法教育プロジェクト」とは

トラブルに直面しても、「どうしたらいいかわからない」「誰にも相談できない」そんな子どもをゼロにすることを目指す取り組みです。法律を知ることは、安心して生きるための第一歩。子どもたちだけでなく、保護者・教職員・地域の大人も含め、「知っているからこそ行動できる社会」の実現を目指しています。

・知らないことで損をしない

・行動できないまま終わらせない

・泣き寝入りしない社会へ


▶プロジェクトページ
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